Notionでガントチャート風のタスク管理をする方法

Notionでガントチャート風のタスク管理をする方法

Notionで「ガントチャート風」のタスク管理を実現する鍵は、データベースに「開始日」と「終了日」の2つの日付プロパティを持たせ、その情報を「タイムラインビュー」で表示させることです。本記事では、Notionが専用のガントチャートツールではなく汎用のワークスペースであるという前提を踏まえたうえで、複数の案件を掛け持ちする独立コンサルタント特有の案件管理への応用例と、専用ツールとの向き不向きまで実務目線で解説します。

Notionでガントチャート表示を作る仕組み

Notionでガントチャート表示を作るには、データベースに「開始日」と「終了日」の日付プロパティを設定し、その情報を「タイムラインビュー」で棒状に描画させます。

Notionは本来、ページとデータベースを自由に組み合わせて情報を管理する汎用のワークスペースであり、ガントチャート専用のソフトウェアではありません。ガントチャート風の表示は、データベースが持つ複数の表示形式のひとつである「タイムラインビュー」を使うことで実現します。

Notion公式ヘルプでは、タイムラインビューは項目が持つ日付にもとづいて表示されるため、データベースに少なくとも1つの日付プロパティが必要だと説明されています。実務でガントチャートらしく棒の長さ(期間)を表現するには、日付を1つだけでなく「開始日」と「終了日」の2つに分けて設定するのが基本的なやり方です。

日付以外のプロパティも組み合わせておくと、タイムラインビューの見やすさが変わります。たとえば進捗を表す「ステータス」はセレクト型、担当者は人物型で持たせておくと、あとから紹介するグループ化やフィルタで絞り込みやすくなります。表示期間についても、月単位・週単位など粒度を切り替えて確認できるため、案件全体を俯瞰したいときと直近の作業を確認したいときで表示を使い分けられます。

タイムラインビューの活用

タイムラインビューを使いこなす鍵は、グループ化・サブアイテム・依存関係の3つの設定を組み合わせることです。

タイムラインビューは、既存のデータベースに新しいビューとして追加できるほか、新規データベースの作成時に最初から選ぶこともできます。担当者やクライアントといったプロパティでタスクをグループ化すると、誰がどの期間に何を担当しているかが縦方向に整理され、見通しやすくなります。

1件のタスクをさらに細かい作業に分解したい場合は「サブアイテム」機能を使います。親タスクの下に子タスクをネストさせ、階層を開閉できるトグル表示と、階層をフラットに並べる表示を切り替えられます。

タスク同士の前後関係を示したい場合は「依存関係」を設定します。Notion公式ヘルプによれば、依存関係には期日が重なったときだけ後続タスクをずらす方式、前後タスクの間隔を保ったままずらす方式、日付を自動では変更しない方式の3種類があり、案件の状況に応じて選べます。前工程が遅れた際に後工程の日付を手作業で1件ずつ直す手間を減らせる点は、複数案件を並行して抱えるフリーランスにとって実務的な利点といえます。

プロパティやビューをゼロから組み立てるのが手間に感じる場合は、Notionのテンプレートギャラリーで配布されているガントチャート用テンプレートを複製し、プロパティ名や選択肢の中身を自分の案件に合わせて調整していく方法もあります。

タスクデータベースの日付プロパティがタイムラインビューの依存関係につながる仕組みを示す図解

案件管理に応用する際の構成例

複数の案件を同時に抱える独立コンサルタントがNotionを案件管理に応用する場合、案件ごとに個別のデータベースを作るのではなく、1つの案件データベースと1つのタイムラインビューに集約し、クライアントでフィルタ・グループ化する構成が実務では扱いやすくなります。

コンサルタントの歩み編集部が複数の独立コンサルタントに取材したところ、案件を掛け持ちする背景として多く挙がったのが、稼働率の低い案件を複数並行させる働き方の広がりでした。フルリモート案件や週2〜3日出社のハイブリッド案件が増えたことを背景に、稼働率20〜50%程度の低稼働案件では副業的に複数案件を同時並行で進めることも可能になっており、こうした働き方の変化が、案件を横断して管理できるツールへのニーズを押し上げています。

タスク管理と合わせて設計しておきたいのが、打ち合わせで決まった内容の管理です。決定事項やネクストアクションを議事録側からタスクデータベースへ反映する流れを整えておくと、会議の記録とスケジュールの二重管理を防げます(議事録運用との連携)。

案件データベース+タイムラインビュー

案件データベースの設計で押さえておきたいのは、どのクライアントの、どの工程のタスクかが一目でわかるプロパティ構成にすることです。以下は独立コンサルタントの案件管理を想定した架空のプロパティ設計例です。

プロパティ名

種類

設定例

タスク名

タイトル

A社要件定義レビュー

クライアント

セレクト

A社 / B社 / C社

工程

セレクト

要件定義 / 設計 / 実装支援 / 検収

開始日

日付

2026-11-04

終了日

日付

2026-11-08

ステータス

セレクト

未着手 / 進行中 / 完了 / 保留

依存タスク

依存関係

「B社提案書ドラフト」の完了後に開始

稼働率目安

数値(%)

40

この構成であれば、たとえば「依存タスク」プロパティで前工程を指定し、依存関係の設定を「前後タスクの間隔を保ったままずらす方式」にしておくことで、前工程が1週間延びた場合に後工程の開始日も自動的に1週間後ろにずれます。前工程の遅れをすべてのタスクに手作業で反映し直す手間が省ける点は、複数クライアントの案件を並行して抱えるほど効いてきます。

このデータベースに対して、目的別に複数のビューを用意しておくと運用が回りやすくなります。

  • 全案件タイムライン:タイムラインビュー。グループ化はクライアント。全案件の期間を横断して俯瞰する用途に使います。
  • 今週のタスク:テーブルビュー。フィルタは「開始日が今週中」または「ステータスが進行中」。日々の作業リストとして使います。
  • クライアント別ボード:ボードビュー。グループ化はステータス、フィルタでクライアントを絞り込みます。1社ごとの進捗確認に使います。
クライアントごとのタスクがタイムライン上に並ぶ案件管理データベースのイメージ図

専用ツールとの比較で見るNotionの向き不向き

Notionは案件情報や議事録との一元管理に強みがある一方、クリティカルパス(工程全体の遅れに直結する一連の作業の連なり)の自動算出や、複数人の稼働率を俯瞰するリソース管理機能など、専用のプロジェクト管理・ガントチャートツールが標準で備える機能の一部は持ち合わせていないと考えられます。

独立コンサルタントが自分ひとりの案件を横断管理する範囲であれば、Notionのタイムラインビューと依存関係機能で実務上大きな支障は生じにくいと考えられます。一方で、複数のメンバーを抱えるチームで工程間の遅延影響を精緻に試算したり、メンバーごとの稼働率を数値で最適化したりする必要がある場面では、専用のプロジェクト管理・ガントチャートツールの方が向いている場合があります。

観点

Notion(タイムラインビュー)

専用のプロジェクト管理・ガントチャートツール

情報の一元管理

案件・議事録・請求管理などを同じワークスペースで横断できる

ツールによっては他の業務情報と別管理になりやすい

依存関係の自動調整

3種類の方式で前後タスクの日付を自動でずらせる

高度な自動再スケジュール機能を持つ製品が多い

表示の見た目の自由度

バーの太さや配色などの装飾面は簡素にとどまる

ガントチャート表示に特化した見やすいレイアウトを持つ製品が多い

複数人の稼働率管理

標準機能としては備えていない

リソース管理・稼働率の可視化機能を持つ製品が多い

導入のハードル

既存のNotionワークスペースにビューを追加するだけで始められる

別途契約・学習コストが発生する場合がある

注記

専用ツールの機能は製品ごとに差があるため、上表は一般的な傾向として参考程度にとらえてください。導入前には各製品の公式情報を必ず直接確認することをおすすめします。

Notionのタイムラインビューとプロジェクト管理専用ツールの機能面を比較するイメージ図

まとめ

Notionでガントチャート風のタスク管理を行う際のポイントを整理します。

  1. データベースに「開始日」「終了日」の2つの日付プロパティを設定し、タイムラインビューで表示する。
  2. グループ化・サブアイテム・依存関係を組み合わせ、複数案件を横断して見渡せる構成にする。
  3. 独立コンサルタントの案件管理では、1つの案件データベースをクライアントでフィルタ・グループ化する構成が扱いやすい。
  4. クリティカルパスの自動算出や複数人の稼働率管理が必要な場面では、専用ツールとの使い分けを検討する。

Notionは案件情報を一元管理しながらスケジュールも合わせて把握したい独立コンサルタントにとって、追加コストをかけずに試せる選択肢のひとつといえます。まずは手持ちの案件を1つのデータベースにまとめ、タイムラインビューで並べてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

出典・参考情報

  1. Notion公式ヘルプ「Intro to Timeline view」(2026-09-12参照)
  2. Notion公式ヘルプ「Sub-items & dependencies in Notion」(2026-09-12参照)
  3. コンサルタントの歩み編集部 独立コンサルタント取材(2026年9月時点):複数案件を並行して進める働き方の実態に関する記述の根拠

本記事は2026年9月時点の情報に基づいています。

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